Vol.4 『変わる景色や人に飽きない』
メッセンジャーネーム:カマロ|メッセンジャー歴:4年
自転車で山から街へ。横浜は自分にとって「日常の景色」
横浜生まれ、横浜育ちのカマロさんはメッセンジャー歴4年目。メッセンジャーとして働くまでは、本人曰く「スーツを着た一般的な会社員」として、事務職に携わっていたそうです。
「もともと自転車に乗るのは好きだったので、そういう仕事をやってみたいなと。自分が好きだったのは街乗りではなくて山を走る方でしたが、メッセンジャー自体は知っていたので、『どうせ走るなら地元で走りたい』と思って探した結果、横浜のクリオシティと出会いました」
自転車に興味を持ったきっかけは、父親の影響で高校生のころに始めたマウンテンバイク。
「マウンテンバイクで山の道なき道を進んでいく。2時間で何周できるのかを競う耐久レースに出たこともあります。整備されていないコースなので木の根が出ていたり、落ち葉でフカフカだと滑って自転車を持っていかれたり。山の中を周回していると、コースコンディションも変わってくるんですよね。公道って大体は一定じゃないですか? でも山道はみんなが通ると車輪の跡ができてどんどん深くなるので避けないといけないんです。前日に雨が降ったら木の根が湿っているだけで滑りますし。そういうのをひとつひとつ乗り超えて、最終的に勝ち負けがあるのが面白かったですね。もちろん、人とも闘っていますが、自然と闘っている感じがして」
自転車ひとつをとってもそれぞれの好みは多種多様。山を走ることをきっかけにメッセンジャーとなったカマロさんはいま、地元の横浜でメッセンジャーとして日々を送っています。

「普段よく走っているのが本牧というふ頭の方で、トレーラーがバンバン走っているような場所から中華街、みなとみらいと景色も人も変わって、街の顔が全然違うから飽きない。でも『好きな景色を紹介して』と言われると、自分にとっては日常すぎて逆に迷いますね」
横浜は自分にとって「日常の景色」というカマロさんですが、「こんな道あったんだ」という再発見も少なからずあるそうです。また、メッセンジャー同士の交流も楽しみのひとつ。
「各地のメッセンジャーがイベントで集まったときは盛り上がるし、人と関わるのが好きな人たちが多い。若そうに見えて驚くような歳の人も、バリバリ走っていたりするんですよ!」
メッセンジャーの仕事はまさに体が資本。カマロさんの話からは、自転車で走る毎日もメッセンジャー同士の交流も、根底には仕事を通して育まれた健やかさがあるように感じました。

Interview & Text : 工藤 葵 Photo : 西村 大輔